こんにちは、CHS(シー・エッチ・エス)です。今日は足場業界で使われている様々な工法について、現場で役立つ豆知識をお届けします。創業30年の経験を活かし、それぞれの工法の特徴を分かりやすく解説していきます。
主要な足場工法3選
1. 単管足場~自由度の高い万能工法
構造の特徴
- 直径48.6mmの鉄パイプ(単管)を使用
- クランプで接続する構造
- 自由な形状に対応可能
メリット
- 低コストで導入可能
- 複雑な建物形状に柔軟対応
- 省スペースでの設置が可能
適用現場
- 住宅リフォーム工事
- 狭小地での作業
- 変形地や複雑な形状の建物
参考:足場の種類と特徴
2. 枠組足場~安全性重視の高層対応工法
構造の特徴
- 鋼管を門型に溶接した建わくを使用
- ジャッキベース、交さ筋かいで構成
- 積み上げ式の安定した構造
メリット
- 高い安全性と強度
- 高層建築での作業に適している
- 作業床が広く安定している
適用現場
参考:枠組足場の構造
3. くさび式足場~効率性と安全性のバランス工法
構造の特徴
- くさび型緊結部で部材を接続
- ハンマー一つで組立可能
- ユニット化された部材構成
正式名称と別名
- 正式名称:「くさび緊結式足場」
- 別名:「ビケ足場」(株式会社ダイサンの商品名が由来)
メリット
- 組立・解体が迅速
- 中間手すりが標準装備で安全性が高い
- 部材管理が容易
適用現場
- 中低層建築工事
- 複雑な形状の建物
- 工期短縮が求められる現場
参考:くさび式足場の特徴
特殊工法の豆知識
吊り足場~高所アクセスの専門工法
構造の特徴
- 上部から吊り下げる方式
- 橋梁やビル外壁メンテナンスに使用
- 特別な安全対策が必要
適用場面
- 橋梁点検・補修工事
- 高層ビル外壁メンテナンス
- 地上からの足場設置が困難な現場
移動式足場(ローリング足場)
構造の特徴
- 車輪付きで移動可能
- 比較的低い高さでの作業に適用
- 室内作業でも使用される
適用場面
- 工場内メンテナンス
- 倉庫の高所作業
- 継続的に移動が必要な作業
安全性の比較ポイント
構造安定性
最も安定:枠組足場
- 門型フレームによる高い剛性
- 地震や風に対する耐性が優秀
バランス型:くさび式足場
- 三角トラス構造による安定性
- 中間手すりによる墜落防止効果
柔軟性重視:単管足場
- 設計の自由度が高い反面、組立技術に依存
- 適切な壁つなぎと筋交いが重要
作業効率性
組立速度の比較
- くさび式足場:最も迅速(ハンマー一つで組立)
- 枠組足場:中程度(規格化された部材)
- 単管足場:時間を要する(クランプ接続の複雑さ)
現場選択の判断基準
建物の条件による選択
高層建築(5階建て以上) → 枠組足場を推奨
狭小地・変形地 → 単管足場またはくさび式足場
標準的な住宅工事 → くさび式足場が効率的
工期による選択
短期工事(1ヶ月以内) → くさび式足場で迅速対応
長期工事(3ヶ月以上) → 枠組足場で安定性確保
コスト面の考慮
初期コスト 単管足場 < くさび式足場 < 枠組足場
労務費込みの総合コスト くさび式足場が最も効率的な場合が多い
最新の技術動向
次世代足場の登場
従来の足場規格を安全面・施工面から見直した新規格の足場システムが登場しています。
特徴
- より高い安全基準への対応
- 組立効率のさらなる向上
- デジタル技術との連携機能
無足場工法の発展
足場を使わない工法も技術進歩により適用範囲が拡大しています。
メリット
- 足場設置・解体コストの削減
- 工期短縮効果
- 狭小地での作業可能性向上
制限事項
- 作業範囲の限定
- 施工後確認の困難さ
- 対応業者の少なさ
参考:無足場工法について
まとめ~適材適所の工法選択
足場工法にはそれぞれ特徴があり、現場条件に応じた適切な選択が重要です。
選択のポイント
- 建物の高さと形状
- 工期とコストの要求
- 安全性の優先度
- 施工環境の制約
CHSでは、これらの要素を総合的に判断し、お客様にとって最適な足場工法をご提案しています。30年の経験で培った技術力により、どの工法でも高品質な施工を実現しています。
足場工法についてご相談がございましたら、ぜひCHSまでお気軽にお問い合わせください。現場に最適な解決策をご提案いたします。
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